「がんと闘った科学者の記録」

戸塚洋二著、立花隆編、です。昨日読み始めました。

戸塚先生はえっと、専門分野は全く違いますが、実は訳あってよく存じておりました。
ただ、一対一で話したことはないです。(会議で同席したことはありますが。)
また、お歳もはるか上ですし、研究者としても雲の上みたいな方です。

2008年にお亡くなりになりました。ご存命なら今年ちょうど70歳でした。

私の以前の印象ではかなりのやり手で、強面。私はあんまり得意ではなかったかな。
この本は先生の亡くなられる前の2年間ほどのブログを元にしてありますが、文章は比較的
硬質な感じ。こういう感じはイメージ通りかも。ただ、これは本当は凄いこと。
泣き言とか愚痴めいたことはほとんど書いてありません。強い人だな、と心から思います。

でも、時折行間を読むように読むと人間としての先生の苦悩も伝わってくるような気がします。
これは今の私だから分かることかもしれません。

あと、ブログにかなり正確に、かつ,あけすけに書かれていたんだな、と感嘆しました。
体がすごく不調になると恥ずかしいことも平気で起きますよね。いえ、恥ずかしいではなくて
仕方がないことなんですが。そんなこともちゃんと書いてあります。あと、病状のこともすごく
詳しいです。まさに綿密、研究者らしい。

一方私はまだ少し伏せている部分あります。書いてもいいのかな、とは思いますが、まだまだ
躊躇う部分あって。戸塚先生の率直さにはだからなおさら心打たれます。

また読み進めたら感想を追加していきますね。