高樹のぶ子さんの「飛水」

実は昨日読み終わりました。

高樹のぶ子さんは昔から読んでいます。「昔」というのはどれくらいかというと、彼女が
芥川賞を取った時、受賞作を読んで以来かな。わりとファンですね。特に記憶に残るのは
やっぱり「百年の預言」。知り合いにも結構勧めました(^_-)

なんというのでしょう、結構官能的というか、そういうことを主題にしている作品が多い、
と言うか、全部そうな気がしますが、でも、全然いやらしさはなくて、水が流れるみたいに
自然に読めてしまうのはどうしてでしょうね。あまり読んでいませんが,多少似た作風の人に
川上弘美さんがいますが、そっちも好きです。高樹さんの方がより生々しい気がしますが。

最近実のところ、全然読んでいなかったので、(そもそも忙しくてこの1-2年はあまり小説は
読んでいませんでした)、こういう作品があることも知りませんでしたが、この「飛水」は
2010年の作品だそうで、わりと最近ですね。

この作品自体ですが、うーん、しばらくこういう世界と離れてしまっていたのでちょっと
上手く溶け込めませんでした。ただ、主人公の女性は私と似たところあるかな。そういう意味で
少し読んでいて苦しくなる気持ちもありました… あと、ある場所が出てくるのですが、以前、
私もその場所に縁があったので、かなりの驚き。決して有名な場所ではないのですが。

…えっと、実名挙げても大丈夫だと思いますが、名古屋市の大幸住宅。
住んでいたわけではないし、ここの敷地に入ったことも実はありません。
でも、すごく懐かしい響きがします,訳あって。

高樹さんはどうしてこの場所を選んだのだろう…
(彼女は今、福岡在住らしいですね。お生まれは山口県とか。名古屋に住んだ事あるんでしょうか?)