交野あかりさんのこと

実はごく最近図書館で交野あかりさんの本、『三十路、独り身、リアル乳ガン闘病記』
を読む機会がありました。

30歳だったかな、それぐらいのお年で乳がんが発覚し、治療を受けられたけど、
確か3年ほどで亡くなった方です。

本は治療が成功して元気になられかけたところで終わっています。

本があまりに面白く、いえ、面白いというのは不謹慎かもしれませんが、でも、
同じようにがんを経験した者でないと分からない思いがすごくストレートに伝わって
くるんですよね。しかもその語り口がとってもユーモラスで、自分もこういう風に感じていたなあ、
といろんな気持ちが甦ってきました。

家に帰ってやっぱり、今お元気かなあ、と気になって、既に亡くなられていると知って
やはりショックでした。いえ、正直に言うと、そういうこともあり得る、とはどっかで
理解はしていましたが。

亡くなられる少し前まで書いていたブログも拝見しました。すごいでね、最後の最後まで
ちゃんと冷静に自分を見つめられて。本当は今でもまだお元気でブログとかやっておられたら
少し本の感想とか伝えてみたかったんですけど。

あと、がんについては多少経験している私ですが、でも、あかりさんのケースの再発の急激さには
驚きました。手術されてから一年ほどで再発しています。しかも3カ所の同時再発です。

検査の結果が分かったときのショックはもう想像を超えていますね。ブログはそれでも
驚くほどしっかり書かれていて、でも、どんな気持ちだったかなあ、と想像すると胸が苦しく
なります。

がんというのはいったいどういう病気なんでしょうね。それまで元気に活動していた人が
急に深刻な状態になってしまう。元はといえば自分の細胞、決して外敵ではないのに。
なんだか考え込んでしまいます。