鳥越さんの「がん患者」

題名はズバリ「がん患者」。

去年の発売ですので簡単に手に入ると思います。私は2,3日前に取り寄せたのですが、
昨夜半分ほど一気に読んでしまいました。

これ、すごく面白いです。面白いというのは不謹慎かも知れないけど、私も同じですので
まあそう言っても分かって貰えると思います。そして重要なことは、読んで元気になる、ですね。

幸いにも関係のない方は気づかないことたくさんあると思いますが、私は「うーん、全くそう」と
頷けるところが多いです。例えば、題名。「癌」という漢字は私はすごく嫌です。「ガン」も
ちょっと。(生命保険に多い。) やっぱり、ひらがなで優しく書いて欲しい。どうでもいいことと
思われるかも知れないけど、患者はこういうこと敏感です。(鳥越さんも漢字に嫌悪めいたことを
書かれていました。)

あと、例えば「諦念」という言葉が途中出てきました。あるいは、ちょっと意味合い違うけど、
もう1人自分がいて冷静に見ている、とか。鳥越さんの場合はジャーナリストという自分だそうです。私の場合はやっぱり研究者という自分。専門こそ違うけど、でも生物(人体)だって物理法則に従って
いるわけで、そういう意味ではとても冷静に見ている自分もいると思います。もちろん、そういうと
かっこいいけど、不安で動揺してばかりの自分もしっかりいますが(^^;)

ただ、細かいことでは結構違いも。例えば、鳥越さんはストレッチャーで手術室へ。私は自分で歩いて
行きました。考えてみれば特に弱っていて歩けない人以外は歩いて行けるわけですからね。私は
自分で歩いて行くことで最後の覚悟が出来たと思いますので、(私の)病院の方針を高く評価します。

あと、鳥越さんは大腸内視鏡でのいきなりの直面だったそうです。経験ある方はお分かりと
思いますが、あれはモニターで一緒に見ながら観察していきますので。多少の予感はあったよう
ですが、それにしてもモニターにいきなり本体が現れるなんてショックは想像を絶します。
それじゃあ、がん告知も何もあったものではないですね…

私の場合は最後まではっきりとは像が得られませんでした。ですので、かなりクロと言うことでは
ありましたが、その辺はわりと曖昧でした。ただ、最初にその疑いがあると言われた時はもちろん
青天の霹靂、ショックでしたね。特に、テレビドラマでは家族だけを別室に呼んで内密に告知、
なんてシーンがよくありましたので、いきなり直接言われた時はびっくりしました。
本人告知というのはもう最近は当たり前なんでしょうね。(でも、もうちょっとオブラートに
包んで欲しかった…(^^;))

と、短いですけど、とりあえずの感想でした。最後まで読んだらまたコメントしますね。